家紋に関して

家紋の話 上絵師が語る紋章の美

2021年6月11日

『家紋の話 上絵師が語る紋章の美』は初版1997年11月25日新潮社より発行された単行本です、2016年には文庫本としても発行されていますが、この本は第9刷2005年3月20発行の物です。
本書は、奥付けに『紋くらべ』『サンケイ新聞』1984年1月~1985年12月まで毎週掲載分『すぐに覚える家紋の描き方』『歴史百科』(新人物往来社)1980年1号~3号、8号に掲載分『紋章上絵師の紋章学』『小説新潮』1988年1月臨時増刊号に掲載分などをもとに書き下ろしたものです。
と書かれています。
まだ、デジタルの家紋集が一般的になる前の時代の本です。
平安紋鑑』の序文には、『平安遷都以来、紋上絵は専門の業として、その技術は代々伝承されてきましたが、時代の移り変わりにしたがい、一家の象徴たる紋章の正確さが暫次失われてまいりました。
また、従来の紋帖は出版業者によって利益本位に発行されたものですから、ややもすれば正確さを欠き需要家を誤らせていたのも当然のことと思います。』と書かれていて『全国紋章之規割統一』をした家紋集を作ろうとしたのが、『紋かゞみ』や『平安紋鑑』です。
著者も『心なき上絵師の手遊び(てすさび)』と揶揄された家紋の多さに疑問を感じていたようで、私も、その基準が何なのか知りたくてこの本を手にしましたが、『日本家紋総覧』と言う約二万の家紋が掲載された家紋集を見たときに、それまでの意に反して紋章上絵師と言う立場で先祖代々伝わる家紋で墓碑から拓本として集められた物だから家紋の多さにも納得されているのがこの本です。
確かに個人紋のような物もありますが、多くは先祖代々伝わる物で家々で複数持っていた時代もありますが、その家門が途絶えた家も有り現代まで使われている家紋は少ないのでは無いかと思います。
また、口伝えの伝承により作られた家紋の中には上絵師の力量の見せ所とばかりに、本来の家紋より緻密な細工を施された家紋も有るようです。
当店では、デジタルの家紋集になった今、古いアナログの家紋集も参考に、紋帖による紋の違い等も使い名称がが異なるが同一の家紋で有るなど、今後も統一された使われ続ける家紋の方を大事にしたいと思っています。

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